「PALETTE」掲載 パンチカーペット工場視察レポート
パンチカーペットの製造工程を視察してきました。
この度パンチカーペットの工場を視察してきました。 パンチカーペットはフェルト状の不織布カーペットで
短繊維の薄い膜(ウェブ)を針で突き刺して硬め 裏面に処理を施し仕上げます。特性として切り口がほつれない、
成形加工性がある繊維の混綿が自由 などが挙げられます。
パンチカーペットは展示会やイベントの床材として多く使用されていますが実際にどのような流れで製造されているかを
簡単にご紹介したいと思います。
【工程概略】
①原料配合
原料であるポリプロピレン(PP)の綿
綿はPPのクリンプ(縮れた)糸の集合体です。
②開繊工程
綿(糸)を開繊機により均一にほぐしながらエアーで飛ばして調合していきます。工程ラインの中で、繊維(綿)を薄く広げて膜状(ウェッブ)にします。
③積層工程
出来上がった薄い膜を写真にある通り、積層装置で重ねていきます。商品の規格に合わせて調整しますが、幅は最大で4mまで出来ます。
④打ち込み
ウェッブと基布を重ねながら、工程ラインで上からニードル(針)を突き刺していきます。完成品の硬さはこのニードルの打ち込みの深さ、本数、太さで調整します。また基布も糸の色に合わせて数種類あります。
ニードル(針)は錆びにくい高酸化鉄製で、長さは3~3.5インチ(約7.5cm~9cm)です。
拡大図でわかる通り、ニードルにはウェップと基布を刺した時、繊維が絡まりやすくする為のバーブという溝があります。
裏面からの写真です。ニードルで突き刺した為、繊維が基布の裏まで出ているのがわかります。この写真では赤い糸が主ですが、少し黒い糸も見えています。
⑤裏面処理
写真はありませんが、この後、難燃剤入りのSBR樹脂を裏面にロールで塗布し、乾燥させて寸法安定性を図ります。針や針のかけらが商品に残ったりしていないか、検針作業をして両サイドをスリット加工します。
⑥巻き取り
巻取ると、4m巾で約400mの長さの商品が完成します。これで重量は約500Kgあります。 この後商品の規格に合わせて巾、長さをカットし、梱包で終了です。
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