JCD Sodaワークショップ

Soda活動 出前式授業の鹿島台小学校での6年生の出前授業の様子を紹介します。

Sodaとは…

社団法人日本商環境設計家協会(現一般社団法人日本商環境デザイン協会)の対外活動の一つである「JCD SEED OF DESIGN AWARD 委員会=JCD Soda」です。
”Soda”は SEED OF DESIGN AWARD の略です。「次世代を担う子供達にデザインの意識 を高めてもらうこと」を目的に命名されました。
具体的な活動として 私たちJCD会員が学校に伺い、”デザインによる教育のお手伝い”をする出前式授業と、関連団体や公共施設と共催して行うタイアップセミナーがあります。
 

・子供たちの夢を形にするデザイン
・子供たちの可能性を育むデザイン
・子供たちの想像力を掻き立てるデザイン
・子供たちの力とプロの力を融合させたデザイン
・子供たちが自ら考える空間デザイン

今回は神奈川県の鹿島台小学校の授業へ参加しました!

児童・生徒が共通のテーマのもとに自由にデザイン制作に取り組み、そして完成した作品を専門家が 講評・評価し、子供たちに新たな発見や発想の機会を見出させます。
参加メンバーは店舗や建築の設計の先生、デコレーター、アーティスト、施工会社の方、材料メーカーの方などさまざまなメンバーです。

まずはSoda委員会新藤委員長より光についての説明がありました!

エジソンの発明した電球のフィラメントは世界中の材料で試してみたが、なかなかいいものに出会えず、最終的に日本の京都の竹であった事や、
さまざまな国のおもしろい電球の紹介などがありました。

続いては小田切副委員長より照明による演出の違いの説明がありました!

白熱系と暖色系の見え方の違いを紹介しています。

背面を青にした場合、赤にした場合による演出の違いの説明がありました。
「おいしそうに見えるには?」「商品を引き立てるには?」などいろんな手法も教えてもらいました。

いよいよ子供たちの製作がスタートしました!素材選びから…

事前にどんなお店にしたいのかを考えて、小物などは紙粘土や厚紙などで手作りしたり、100円ショップで購入して準備していました。
カフェ、スポーツショップ、アパレル、学校、テレビスタジオ、居酒屋など多種多様なお店を作っていきます。
まずは素材選びから。

NIPからも壁紙「CREA」、経師紙「SPACE COLOR」、パンチカーペット「PALETTE」などの素材を提供しています。

造花やロープ、リボンなどもあります。

レンガ、タイルは大人気で、ほぼ全員が選んでます。重いので接着するのに苦労していました。

普段あまり手にすることのないプロの材料にみんな大興奮!!争奪戦で真剣に選んでいました。

素材を選んだあとは実際に立体的に装飾していきます!!

一人ずつに床用1枚、壁面用に2枚のスチレンパネルが配られました。2面を壁面にして個々の店舗の間仕切りにしたり、
1面のみで友達とつながった空間で店づくりをおこなったりと好きなように製作していきます。

製作時間は約3時間ですごい集中力です。「こうするにはどうしたらいいですか?」「どんな素材を使用したらイメージに近くなりますか?」など
講師の私たちにも質問があり、一緒に考えながら作っていきます。
少しアドバイスやヒントをあげるだけでどんどん空間が華やかに、素敵に仕上がっていきます。

お昼ご飯はそれぞれのチームで講師と一緒に給食をいただきます。この日のメニューはご飯、魚のホイル焼き、おから、味噌汁、牛乳でした。

完成!!いよいよ発表会です。

子供たちがまずは自分たちのチームのコンセプトやお店のテーマを発表し、どこが大変だったか?どこが楽しかったか
など自分たちの思いを発表します。その後、担当講師より総評があります。

アパレルショップができあがりました。洋服も子供たちの手作りです。

製作時の子供たちの様子や、お店のからくりや細部のこだわりなどの説明もありました。

テレビスタジオです。バラエティ、ニュース、スポーツと番組に合わせてセットを作っています。

ドーナツ屋さん。カフェスペースも併設されてます。

ショーケースの中にもたくさんのマカロンが陳列されています。

ピンクとブルーのストライプは貼り分けでつくりました。

わたあめ屋さん。わたにも色をつけてPOPに仕上げました。イメージは原宿にあるようなお店。

ふんわりとしたイメージを出したくて、床は壁紙を貼ったあとに生地で覆いました。
実際の店舗ではできない仕上げもできるのがこのワークショップのおもしろみでもあります。

それぞれの作品に対して、ここいいね!上手だね!といった評価をしたり、ここは何ですか?どういうことですか?などと質問もでました。
私たち講師たちも、子供たちの意外な発想にいつも驚かされます。
こういった使い方もあるのか、こうすればさらにいい演出になるな、現実では思いもつかない夢の発想だななどとたくさん刺激をもらいます。

まとめ

最後に新藤委員長より子供たちにこんなメッセージがありました。
デザインするとは今回のように空間をいろどる事だけではありません。「放課後何をしようかな?」「何をたべようかな?」「何を着ようかな?」
「どこへ行こうかな?」「どんな風にしようかな?」などと日常の中でもたくさんのデザインをみなさんはしています。
いろんなことを考え、それをカタチにしていくことはとても大切で、楽しいことです。これからも今日の授業を忘れずに
いろんなことをデザインしていってください。
子供たちも目を輝かせながら、真剣に話を聞いていました。しっかりと思いが伝わったと思います。
とてもいい会になりました。微力ながらお手伝いできたことをとても感謝しています。ありがとうございました。