壁紙の防火性能は下地基材と施工方法との組合せによって認定されたものです。その性能により不燃材料、準不燃材料、難燃材料に分類されます。その内容(性能)は通常の火炎による火熱が加えられた場合に、
  1. 燃焼しないものであること
  2. 防火上有害な変型、溶融、き裂その他の損傷を生じないものであること。
  3. 避難上有害な煙又はガスを発生しないものであること。
以上の要点を満たしていることとされています。
 
各性能は加熱開始後の時間によって定められています。  
  • 不燃性能 - 加熱開始後 20分  
  • 準不燃性能 - 加熱開始後 10分  
  • 難燃性能 - 加熱開始後 5分
同じ“不燃”の表示のある壁紙でも、防火種別が違うと、不燃認定される下地の種類が異なるので、注意が必要です! 
壁紙の防火性能は下地によって変わりますが下の図の種別一覧表を見ると下地の種類が不燃材料・不燃石膏ボード・準不燃材料・金属板の4種類に分類されています。
この中で特に注意する必要のあるのは『不燃石膏ボード』と『金属板下地』です。
不燃石膏ボード下地や鉄扉下地への壁紙の施工は頻度も高いと思いますが、軽カル板下地などの不燃下地とは分けて考える必要があります。

壁紙の見本帳や価格表には防火種別番号が記載されていますが、この番号と下地・施工法の組合せで防火性能を知ることが出来ます。(下図)現在ではインターネット上のWACOA(壁紙品質情報システム)で簡単に防火性能を調べることもできますが、防火種別のことを知っていると下地に対して防火性能を確保できる壁紙を探す時などに役立ちます。  

【防火壁装材料の種別一覧表】(平成25年12月9日現在)


防火種別
防火性能
施工方法/直張り 施工方法/下張り
不燃材料 不燃石膏ボード 準不燃材料 金属板 不燃材料 不燃石膏ボード 準不燃材料
1-1 不燃 不燃 準不燃 準不燃
1-2 不燃 準不燃 準不燃 難燃 準不燃 難燃 難燃
1-3 不燃 準不燃 準不燃
1-4 不燃 不燃 準不燃 不燃
1-5 不燃 不燃 準不燃 難燃
1-6 不燃 不燃 準不燃
1-7 不燃 準不燃 準不燃 不燃
1-8 不燃 準不燃 準不燃 準不燃
2-1 準不燃 準不燃 準不燃 準不燃
2-2 準不燃 準不燃 準不燃 難燃 難燃 難燃 難燃
2-3 準不燃 準不燃 準不燃
2-4 準不燃 準不燃 準不燃 難燃
2-5 準不燃 準不燃 準不燃 難燃 難燃 難燃
2-6 準不燃 準不燃
2-7 準不燃 準不燃 不燃
3-1 不燃 難燃 難燃
3-2 不燃 不燃 難燃
3-3 不燃 準不燃 難燃
4-1 準不燃 難燃 難燃
4-2 準不燃 準不燃 難燃
5-1 難燃 難燃 難燃
6-1 不燃 不燃
6-2 不燃
6-3 不燃 不燃 不燃
6-4 不燃 不燃
6-5 不燃

※この種別は日本壁紙協会が自主管理上の分類のために設定した番号です。販売店見本帳等における表記を識別する便宜を図るため掲示しております。
この種別は認定番号等の公的な表示ではありませんのでご注意ください。また種別は随時変更・追加等されますので必ず最新の情報をご確認ください。


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